Small Talks

トレーシー島の歩き方


南太平洋に浮かぶ小さな島、トレーシー・アイランド。
ヤシの木が風に揺れ、砂浜に静かに波が打ち寄せるこの島は、
ご存知、億万長者ジェフ・トレーシーとその家族が居住する私有地でもあります。
他の陸地から遠く離れたこの絶海の孤島、そこはいったいどんなところなのでしょう。


1.場所
21話の地図を見ると、トレーシー島らしき
星マークはちょうど、西経105度00分、
南緯30度00分の交点の上。
南米チリの海岸沖3350km、モアイ像で有名な
観光地イースター島の南東約500km(およそ
東京から兵庫県赤穂市の距離)のところに
位置します。
イースター島はチリ領ですが、トレーシー島も
領土的にはやはりチリ領になるのでしょうか。


2.時差
この位置のタイムゾーンはグリニッジ標準時より
-7時間です。

…が、トレーシー島ではイギリスから-5時間の
時差を採用しています。
アメリカでいえば東海岸標準時。
ワシントンDC、ニューヨーク、
そしてケネディ宇宙センターのあるフロリダが
このタイムゾーンに属します。
もしかしたらジェフ達はこの島に移る時に、
元の生活の時間帯をそのまま持ち込んだのかも
しれません。
個人的に、ジェフは宇宙飛行士時代は
NASAの本拠地のあるテキサス州に
住んでいたと思っているのですが、
実業家になった後は東海岸に引っ越したかも
しれませんね。

南太平洋

しかし、2時間先行のこの時間。
冬至には明るくなり始めるのが朝の8時半頃、夏至には夜の9時半過ぎまで暗くなりません。
もし本当にアメリカに準拠した時間帯だったら、あちらのサマータイムはトレーシー島の冬。
明るくなりはじめるのは朝の9時半頃、暗くなるのは夜の9時近くです。
…まあ、住人には何か都合のいいことがあるのでしょう。

ちなみに同タイムゾーンのイースター島は、チリ本土と時差2時間の-6時間を採用しています。
そしてチリ本土も、本当はどっぷり-5時間のゾーンですが、採用は-4時間。
…もう、どうでもよくなってきました…。^^;


3.気温
周囲を海に囲まれたトレーシー島は、一年の寒暖の差が少ない海洋性気候です。
緯度的には亜熱帯と温帯の境目くらいですが、周囲を寒流のペルー海流(別名フンボルト海流)に
囲まれているため緯度のわりには気温は低め。
島にあるヤシの木は、おそらく温帯でも生育可能なワシントンヤシなどの種類だと思われます。
気温は夏真っ盛りの2月でも最高26度、最低20度程度、真冬の8月は17度と12度くらい。
ですが28話では白人種のアランでもキルトの上着を着ていました。
冷え込む時はかなり寒くなるので、冬には厚手のコート、夏でも朝晩用に羽織るものを
持っていった方がいいかもしれません。
結構、雨も降りそうです。11〜4月が乾季、5〜10月が曇りがちな雨期。
また、海洋性気候の影響で湿度は70%前後とかなり高くなります。


4.言語・通貨
場所は南米近くにありますが、島内はハッキリいってアメリカです。
共通言語は当然、英語、お金が必要だとしたらドル建て。
ただし、島内で現金が必要になることはありません。
なんといっても私有地、島内に入れるとすればそれはトレーシー家のゲストですから。


5.電気
無人島に一から発電施設を設置したのでしょうから、電圧、プラグなどは設計者の勝手ですが、
彼等がアメリカの電化製品をそのまま持ち込んだとすれば、
少なくともトレーシー邸内は電圧120V、周波数60Hz、プラグは日本と同じA型です。


6.島内交通・レジャー
トレーシー島の魅力はなんといってもマリンスポーツです。
海水の温度が低いため海水浴は今一つですが、人里から離れているうえに海に流れ込む川もないので
海の透明度は抜群、ダイビングにはもってこいです。
寒流は栄養が豊富ですから海の幸にも恵まれていて、クルーザーで沖へ出れば
フィッシングも楽しむことができます。
ただし住人はほとんどがアメリカ人ですから、この状況でも食事は肉料理が基本と思ってください。

島内の各施設には行こうと思えば徒歩で行くことができますが、
トレーシー邸からラウンドハウスやクリフハウスに行こうとした場合にはかなりの高低差があるので、
おそらくそれぞれの施設間に専用の移動手段が設けられているでしょう。
そして、もしあなたが彼等にとって本当に特別なゲストだとしたら、
他ではまずお目にかかれないような移動手段も体験させてもらえるかもしれません。

島頂上にも同じことが言えます。
(『Starry Night』ではそんな手間はかけてない、なんて書きましたが!)
周囲に光源も視界を遮るものもない頂上は、星を眺めるのに絶好のスポットです。
晴れた夜には是非、あそこに登って文字どおり満天の星空を満喫してください。


7.アクセス
トレーシー島まで自力で行くのなら、イースター島まで行き、
そこから船なり小型飛行機なりをチャーターするのが一番現実的です。
イースター島までは空路であれば、タヒチ、またはチリの首都サンティアゴから
週3便ずつ飛行機が出ています。
ただしチリ・ラン航空の独占路線なので、お値段はかな〜り高め。
タヒチへは日本からはエア・タヒチヌイの直行便がありますが、
サンティアゴへはロサンゼルスでのトランジットが必要です。
いずれにしても、旅費だけでかなりの額がかかります。

というわけで、ここは一つ、ロサンゼルス、あるいはシドニーあたりで待ち合わせをして
お迎えに来てもらいましょう。
ちょっと人目につかない荒野にでも出られれば、緑の巨体が現れてくれるかもしれません。


…いやいや、流石は国際救助隊。ただの待ち合わせも、なんてインターナショナル…。^^;

2008.4.14

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