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Celebrate You


11th October, 2005

ジョンは自室のベッドの上で、暗い天井を見上げた。
今日は単なる昨日の続きだ。
でも、明らかに昨日とは違った一日だった。
いい年をした大人の誕生日だ。
プレゼントがあるわけでも、ろうそくの立ったケーキがあるわけでもない。
ただ、この年になったからこそ感じられる想いで溢れていた。

おばあちゃんとキラノ、ティンティンは夜まで内緒だとウィンクしながら、
夕食にジョンの好物を作ってくれた。
食後のBGMはジョンのリクエストをきいたバージルのピアノ・ソロだった。
アランがそれをパネルの中で笑いながら聞いていた。
突然、ゴードンが乾杯の音頭をとり始めたときは、皆、慌てて手近なグラスを掴んだ。
言い出した本人ですら、手にしていたのは食後のコーヒーのマグカップだったし、
スコットが掲げたのは近くのテーブルに置いてあったスポーツドリンクのボトルだった。
それでも皆、ジョンのために声をそろえてくれた。

人はこれをささやかな幸せと言うのだろう。
でも、自分を気にかけてくれる人がいて、その人達が手の触れられるところにいる。
それが自分にとっては何よりも幸せだ。
そして、その大切さに気付くことの出来た自分を幸運だと思う。

「誕生日、おめでとう」
皆の声が耳のなかでこだまする。
ジョンは静かに微笑んで眼を閉じた。



Note

ぷらりんさんのサイト『LJ』のジョンの第2回お誕生日祭りに
参加させていただいてしまいました。

去年はジョンを誕生日に宇宙に放り出してしまったので、
今年はその埋め合わせに家でお誕生日を、と思ったまでは良かったのですが、
トレーシー島オールスターキャストは、はっきり言って私の手に余りました…。
キラノはつい最近『108のお題』で描きましたが、
ティンティン、ブレインズ、ジェフは十数年ぶり、
おばあちゃんにいたってはこれが初挑戦です。
従って当然のことながら、どの人物も
「誰だかはわからなくはないけど、でも誰よ、これ!」状態。T_T;
しかも背景やあしらいに妙にディズニー入ってるし…。

また、駄文なしでは強烈に不可解なイラストになってしまいました。
特に、スコット。
乾杯してる風なのにペットボトルなんてあまりに間抜けな図で、
スコット・ファンの方、申し訳ありません。
意図しない乾杯が突然起こったこと、そして皆、それに心から同調したことを表現したくて
こんな構図になりました。

あと、本当はジョンにパジャマを着せようと思ったのですが、
絵的に今一つだったので、やめてしまいました。
でも、ジョンが裸で寝ているというつもりではないです、一応…。



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